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05 2月, 2011

「倉俣史朗とエットレ・ソットサス展」レポート

21_21 DESIGN SIGHTにて2月2日より始まった「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展に行ってきました。会場構成は近藤康夫と共に 五十嵐久枝が担当。


三宅一生さんはこのデザイン施設設立当初から"倉俣さんの展覧会をいつかしたい"と思っていたそうで、しかし「回顧展のようにはしたくない、デザインにおける夢と愛の大切さを発信したい。特に二人を知らない若者たちに・・・」とのメッセージが込められている。

エントランスホールにはソットサスの「カールトン」、倉俣の「インペリアル」「TOKYO」

2007年に亡くなったソットサス最晩年のドローイングを元に制作された作品「カチナ」は世界初公開。試作の途中まで本人は立ち会っていたが完成品を見ることはできなかった。

「カチナ」とはネイティブアメリカンが信仰する精霊。壁面にはソットサスのドローイング、それを元にガラス職人が形にしていった。

今回の展覧会のテーマは「夢見る人が、夢見たデザイン」。会場デザインは夢の中、雲の世界のような構成。ここからは倉俣作品になる。
会場デザインの近藤さんと五十嵐さんともにクラマタデザインに在籍していた。師匠のためのデザインということになる。

「ヨセフ・ホフマンへのオマージュ/ビギン・ザ・ビギン」制作工程が映像で紹介されている。ホフマンの木製椅子にステンレスワイヤーを巻き付け、椅子を燃やすことでできた作品。

「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」をはじめとするエキスパンドメタルの作品群。

「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」オリジナル作品と異なるチタンを使った試作品。

世界に56脚しかない「ミス・ブランチ」が4脚も並んでいる!


アクリルの中で美しい屈折を見せるバラ。それぞれの 「ミス・ブランチ」はバラの配置が微妙に異なり一つ一つがオンリーワンなのが分かる。

細長いダブルベッド「ラピュタ」。左は羽が封じ込められた「アクリル・スツール」

飾り棚「カビネ・ド・キュリオジテ」左。オブジェ「オブローモフ」 右

オブジェ「アモリーノ」は15時になると回転しながら羽がパタパタしはじめる。時間を合わせて訪れることをオススメします。

「香水瓶」のちにISSEY MIYAKE PARFUMSのボトルとして商品化。

様々な小物も展示されている。スプーン型のオブジェ「水素の夢」は照明になっており15分毎に1分だけしか光らないので、いつ光るかを会場のスタッフの方に聞いてみるとよい。

最後に展示されるのはトーヨーサッシのためにデザインしたドア。「回顧(展)ではなく、新しい夢のデザインの扉を開ける」との意味合いもある。

1階ロビーでは、展覧会ブックをはじめ、倉俣やソットサスの製品が購入可能。

【倉俣史朗とエットレ・ソットサス展】
会場:21_21 DESIGN SIGHT
会期:2011.2.2 - 5.8



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