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21 2月, 2014

前見文徳による東銀座の「cafe634」

前見文徳 / 前見建築計画による東銀座にオープンした「cafe634」(カフェムサシ)を見学してきました。

 場所は東銀座の一角のオフィス、ギャラリー、喫茶店などもあるエリア。そこにcafe634は隠れ家のように立ち現れている。


 S造、地上3階建て。もともと印刷所として使われていたビルの1階部分のみを改装してカフェを営業していたが、今回建物全体をカフェダイニングとして建替えた。


 切り文字のロゴも前見建築計画でデザインした。
今まで女性客が多かったそうだが、男性客も増やしたいという思いもあり、黒色を取り入れて力強いイメージに。

 1階。テイクアウトできるカフェスペース。
右の壁には12mあるメニューや様々な情報を発信する「黒板壁」。左にはホワイトアッシュ材の作り付けテーブル。

 テーブルの上にはオーナー支給のペンダントライトが吊り下がる。
隣地はコインパーキングでもともと開口していなかったが、今回は自然光を取り込めるようにと8mの水平窓を視線が交錯しない高さで設けた。

 カウンターはオーナーと厳選した栗材を前板のナラ材はオーナー自らがコーヒーの煮汁で染めている。


 エントランス方向を振返る。扉は外側に開け放すとブラックボードと面一になる。


 トイレもブラックボードになっているのでサインはチョークで描いてある。


 階段を上がってメインのダイニングである2階へ。


 上がりきったところに厨房。


 振り返ると、天井高5.6mの吹抜けにより外観からは想像できないほどの開放感が生まれている。今回依頼を受けた際の一番の条件は、この2層分の吹抜け空間だった。


 ハイサイドライトで密集地の立地を感じさせない明るさを確保。


 梁のロックウール吹付け(アスベストではない)、デッキプレート、配管など。"見せる配管"は美しくなるよう職人さんと検討を重ねた。吹き抜け部分3階に見える窓はオフィス兼多目的空間。


 3階から。向かいの窓越しに見えるのはルーフテラス。左壁面の中のキャットウォークでつながっている。今後菜園として活用するそうだ。


左からオーナーの児玉さん、前見文徳さん、カフェスタッフの女性2名。
「こだわりのある食材や上質なコーヒー豆を提供するというお店のコンセプトと、店舗デザインの素材感を重ねあわせた。材料と材料が正直にぶつかるのを、正直にデザインしました」と前見さん。


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