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22 9月, 2014

西久保毅人/ニコ設計室による「中島さんの家」

西久保毅人/ニコ設計室による杉並区荻窪の住宅「中島さんの家」のオープンハウスに行ってきました。

 敷地面積70m2、建築面積31m2、延床面積64m2。木造2階建て。
静かで道幅もある住宅地、見晴らしの良い角地のため視界は広いのだが、外部からの視線も気になる場所。

 そこで西側を広く外に向かって開口しながらも、敷地の形状を利用した外壁を立て視線を適度にカット。


 壁の内側には常緑のヤマボウシを植え、緩く仕切りながらも近所の友達が気軽に縁側(テラス)に寄って来られる、風通しの良さも持たせた。


 玄関は東側に。


 入るとピンクの壁が正面に。左は土間のままキッチンへ。玄関からフロアは小さな子では上がりにくい40cmほどの高さにしてあるが理由は後ほど。


 1Fリビングダイニング。奥には縁側が見える。床・壁は着色した杉材、天井はラーチ合板、左の壁は黒板塗料でしっとりとした黒。「白」あるいは「白っぽい」部分がない(筆者にとって)久しぶりの住宅だ。


 見上げると2階上のロフトまで吹き抜けに、そしてピンクの壁がそびえ立つ。このピンクは施主が選んだそうだ。


 中央はダイニングテーブルで、床にそのまま腰掛けて使えるようにフロアを持ち上げていたのだ。
左の窓は外部に大きく開口しているものの、一番視線が気になる部分を木の引戸にしてある。

 キッチンから見るとこのように。お母さんは買い物から帰ってそのままキッチンに入り、料理をして、靴を履いたままでも晩ご飯を食べることができてしまう。(実際は靴を脱ぐでしょう)


 水回り。


 左の黒い壁の左には冷蔵庫が納まる。その黒い壁は鉄粉入り塗料のため、白いマグネットが張り付いている。冷蔵庫に色々張り紙するよりスマートだ。


 2階に上がると足元はすのこ状に透けた廊下。そして子どもたちのスタディーコーナーが設けてある。


 座るとこのように。


 主寝室。アクセントのピンクはここにも現れる。 窓の外は物干しのバルコニー。


 子ども室。急なステップでロフトへ上がれる。左の小窓からは吹き抜け。


 小窓からの眺め。廊下にもう一つの子ども室が面している。二つの子ども室には扉がなく、吹き抜けを介して家のどこからでも気配を感じることが出来る。


 ロフト。子ども室にもできるよう考慮されている。


 ロフトから見下ろす。吹き抜けを中心に、各スペースや外とも繋がったレイアウトがよく分かる。



 ニコ設計室のオープンハウスはいつも子どもが多く、そして皆楽しそうにしている。あるお父さんが「そろそろ帰ろうか?」と聞くと「やだ〜!」といったやり取りも。




西久保毅人さん。「外部からの視線をコントロールし、といって閉じすぎないように、タイトな中でもちょっとした工夫で解決できます。また角地を利用した二方向から動線も取り入れ、光・空気・ひとが通り抜ける、そんな子どもたちの家を計画しました。」


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